ミニチュアシュナウザーは、愛嬌のある見た目と賢さを兼ね備えた、人気の小型犬種です。おじいさんのような眉毛と口ひげが特徴的で、街中でもひときわ目を引く存在ですよね。
そんな魅力的なミニチュアシュナウザーですが、「飼いやすさはどうなの?」「初心者でも大丈夫?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ミニチュアシュナウザーの性格やしつけやすさ、吠えやすさといった気になるポイントを、初心者にもわかりやすく解説します。
さらに、毎日のケアや散歩の頻度、飼育環境づくりのコツまで幅広く紹介。飼いやすいだけでなく、快適に暮らすために押さえておきたい注意点もまとめています。
安心して愛犬との生活をスタートできるよう、実用的な情報をお届けします。ぜひ最後までご覧ください。

うちの子はシュナウザーですが、本当に飼いやすくて助かりました!
【記事のポイント】
- ミニチュアシュナウザーの性格やしつけのしやすさ
- 吠えやすさや対策方法
- 日々のケアや飼育環境の整え方
ミニチュアシュナウザーの飼いやすさ
性格
ミニチュアシュナウザーは、犬を初めて飼う人にも適した性格を持つ犬種です。活発で明るく、飼い主とのコミュニケーションを楽しむ傾向があります。
この犬種は非常に人懐こく、家族への愛情が深いため、初対面の相手にも比較的早く慣れます。さらに、警戒心が強いものの、攻撃的になりにくいため、扱いやすさを感じる飼い主も多いでしょう。
また、知能が高い点も魅力です。新しい環境や人にも柔軟に適応する力があり、生活スタイルにも馴染みやすいのが特徴です。甘えん坊な一面もあるため、飼い主との絆も自然と深まりやすくなります。
ただし、飼い主への依存心が強いことから、長時間の留守番にはストレスを感じる場合があります。生活スタイルによっては、短時間での散歩や遊びなどを取り入れる工夫が必要です。
このような性格から、初めて犬を飼う人でも比較的安心して迎えられる犬種といえるでしょう。特に以下のような方に向いています。
- 愛犬とのふれあいを楽しみたい人
- 家族で協力して世話ができる環境がある人
- しっかりと時間をとって関わる意欲がある人
しつけのしやすさ
ミニチュアシュナウザーは賢く、物覚えが良い犬種として知られています。そのため、基本的なしつけは比較的スムーズに進められるケースが多いです。
特に、飼い主への忠誠心が強く、褒められることを喜ぶ傾向があるため、「褒めて伸ばす」しつけが効果的です。トイレトレーニングや待て・おすわりといった基本指示も、正しいタイミングで教えることで習得が早くなります。
一方で、賢さゆえに甘やかすと「自分が主導権を持っている」と勘違いする可能性もあります。これが原因で、要求吠えやわがままな行動につながることもあるため、毅然とした態度で接することが重要です。
しつけを行ううえでのポイントは以下の通りです。
- 一貫したルールを設ける
- 誉めるときと叱るときのメリハリをつける
- 叱る際は大声を出さず、冷静な対応を心がける
また、社会化期(生後2〜4か月ごろ)に、外の世界や他の犬・人とふれあう経験を積ませておくことで、成犬になってからの問題行動を防ぎやすくなります。
賢くても完璧ではないので、焦らずじっくりと向き合い、日常生活の中で自然に覚えていけるよう工夫することが大切です。
吠えやすさ
ミニチュアシュナウザーは、元々牧場で番犬としても活躍していた背景があるため、警戒心が強く、吠えやすい傾向があります。
このため、インターホンの音や見知らぬ人の接近などに敏感に反応し、すぐに吠えてしまうことがあります。飼育環境によっては、近隣への迷惑となる場合もあるため、早めの対策が必要です。
ただし、吠えは犬にとっての「自己主張」でもあり、完全に止めさせるのではなく、コントロールする意識が重要です。
吠え対策として効果的な方法には以下のようなものがあります。
- 吠えたあとに無視をして、要求が通らないことを学ばせる
- 吠える前の兆候に気づき、気をそらすような声かけやおもちゃを活用する
- 落ち着いたタイミングでしっかり褒める
また、十分な運動ができていない場合も、エネルギーが余って吠える原因になります。1日2回程度の散歩や遊びの時間を確保することで、吠えの頻度が自然と減ることもあります。
前述の通り、しつけの一貫として、子犬期から「吠えても何も起こらない」という経験を積ませることで、無駄吠えはかなり抑えられます。
必要に応じて、専門家によるしつけ相談やトレーニングを取り入れるのも良い方法です。家庭の中で対応しきれない場合は、無理せずプロの手を借りることも検討しましょう。
飼いやすさを左右する日々のケア
運動量と散歩の頻度
ミニチュアシュナウザーは小型犬でありながら、活発でエネルギーにあふれた犬種です。そのため、見た目の印象よりも運動量を必要とします。
日々の散歩は、朝と夕方の1日2回、各30分程度を目安に行うのが理想です。平坦な道だけでなく、坂道や段差のあるコースを選ぶことで、より効率的に体力を使わせることができます。
また、散歩だけでなく自宅やドッグランでの遊びも大切です。以下のような運動を取り入れるとよいでしょう。
- ボール遊びや追いかけっこ
- 知育トイで頭を使わせる遊び
- 飼い主との簡単なトリック練習
これらの活動を組み合わせることで、身体だけでなく精神面のストレスも発散され、問題行動の予防にもつながります。
ただし、暑さや寒さに弱い子もいるため、季節や天候に合わせて時間帯を調整したり、無理をさせないよう注意が必要です。
もし散歩時間の確保が難しい場合は、室内での運動や遊びを充実させることでも代替できます。ミニチュアシュナウザーの健やかな生活には、運動の継続が欠かせません。
お手入れに必要な時間
ミニチュアシュナウザーはダブルコートの被毛を持ち、特に上毛が硬めで密集しています。そのため、お手入れにはある程度の時間と手間がかかります。
この犬種は抜け毛が少ない一方で、毛が伸び続ける特性があります。放っておくと毛玉になったり、不衛生な状態になったりすることもあるため、以下のお手入れが必要です。
- 毎日のブラッシング(特に足回りや口元)
- 2〜3か月ごとのトリミング
- 食後・散歩後の口ひげの拭き取り
特に口ひげは食べ物や水が付きやすく、においや雑菌の元になりやすいため、こまめに清潔を保つことが大切です。
また、毛だけでなく歯や耳のケアも重要です。小型犬は歯石が付きやすいため、毎日の歯磨きを習慣づけるとよいでしょう。耳も垂れている場合が多く、蒸れやすいので定期的なチェックが必要です。
これらのケアを怠ると、見た目の清潔感が損なわれるだけでなく、病気のリスクも高まります。手間はかかるものの、日々のケアによって健康的な状態を保つことが可能です。
食事や健康管理で気をつけたいこと
ミニチュアシュナウザーは食欲旺盛で、健康的な食事管理が必要な犬種です。特に、糖尿病や尿路結石などの病気になりやすい傾向があるため、日頃から注意しておくことが大切です。
主食には、栄養バランスが整った総合栄養食を選ぶようにしましょう。加えて、以下のようなポイントにも気を配ると安心です。
- 粒が小さく、飲み込みやすいフードを選ぶ
- 食べすぎ防止のため、適切な量を計量する
- 水分摂取を促すため、水分の多いおやつやウェットフードを活用する
また、肥満予防のためには体重管理も欠かせません。体型を定期的にチェックし、太りすぎていないかを確認しましょう。
健康管理としては、定期的な動物病院での健康診断が基本となります。特に内臓系の疾患は早期発見が鍵となるため、年に1〜2回は血液検査を受けることをおすすめします。
さらに、以下の病気には注意が必要です。
- 尿路結石
- 糖尿病
- アトピー性皮膚炎
- 目の疾患(白内障・網膜の異常など)
このように、日々の食事と健康管理をしっかりと行うことで、ミニチュアシュナウザーの元気な毎日をサポートすることができます。
ミニチュアシュナウザーと快適に暮らすコツ
飼育環境の整え方
ミニチュアシュナウザーは活発で好奇心旺盛な性格のため、安全かつ快適な飼育環境を整えることが大切です。室内飼いが基本となるため、家の中を犬にとって安心できる空間にする必要があります。
まず、生活の中心となる場所には、以下のようなアイテムをそろえておくとよいでしょう。
- 安定した温度を保てるサークルまたはケージ
- 柔らかく清潔なベッド
- トイレトレイとペットシーツ
- いたずら防止用のおもちゃ
これに加えて、コード類や壊れやすいものは犬の届かない位置に設置することが基本です。シュナウザーは噛むことが好きなため、誤食や事故の防止が特に重要になります。
また、室温の管理も見落とせません。特に子犬やシニア犬は体温調節が苦手なことが多く、冷暖房を使って快適な温度を保ちましょう。
このように、安全と清潔を保つことが飼育環境づくりの鍵です。一方で、自由に動けるスペースも確保することで、ストレスの少ない生活が実現できます。
日中に誰もいない時間が長い場合は、ラジオや静かな音楽を流すなどの工夫で、孤独感の軽減をはかるとより良いでしょう。
社会化トレーニング
社会化トレーニングとは、犬が人や環境、音、他の動物に慣れることを目的とした経験の積み重ねです。ミニチュアシュナウザーのように警戒心の強い犬種にとって、このトレーニングはとても重要です。
社会化は、特に生後3カ月頃までの「社会化期」に始めるのが効果的です。この時期に経験したことは、成犬になってもポジティブな印象として残りやすいとされています。
社会化トレーニングでは、以下のような経験を意識的に与えていきます。
- 家族以外の人と触れ合う機会をつくる
- 外の音や風景に慣れさせるための散歩
- 他の犬と安全に遊ばせる時間を設ける
これらを段階的に行うことで、過度な緊張や攻撃性、過剰な吠えを防ぎやすくなります。
一方で、無理に新しい環境に連れていったり、怖がっているのに無理に触れさせたりするのは逆効果です。犬の様子をよく観察しながら、少しずつ慣らしていくことが大切です。
社会化を十分に行っておくことで、外出時のストレス軽減や動物病院での落ち着きにもつながります。人と暮らすうえでのマナーを自然に身につけるためにも、早めに取り組むことをおすすめします。
問題行動を防ぐ
ミニチュアシュナウザーは賢く、しつけが入りやすい一方で、運動不足やストレスから問題行動を引き起こすことがあります。よく見られるのは、無駄吠えや家具を噛む、トイレの失敗などです。
これらを防ぐには、日常の過ごし方にいくつかの工夫を取り入れることが有効です。
- 毎日の散歩や遊びでエネルギーを発散させる
- 退屈しないよう知育トイやガムを与える
- 家の中でも「まて」や「おすわり」などの簡単な指示を使ってコミュニケーションを取る
これにより、犬は「飼い主と一緒にいると楽しい」と感じ、指示を聞く意欲も高まります。
また、問題行動が出た場合はすぐに叱るのではなく、原因を見極めることが大切です。たとえば吠えが増えたときは、運動不足か、周囲の音に反応しているのかを確認する必要があります。
前述の通り、甘やかしすぎると「主導権が自分にある」と思い込んでしまい、わがままな行動に出ることがあります。日頃から一貫性のある対応を心がけましょう。
何かを覚えさせたい場合は、できるだけ短い時間で楽しく行い、できたときにはしっかりと誉めてあげることが成功の鍵となります。
まとめ
ミニチュアシュナウザーは、初めて犬を飼う方にも適した犬種といえます。賢く人懐こい性格で、家族との信頼関係を築きやすく、基本的なしつけもスムーズに進めやすい特徴があります。
一方で、番犬気質から吠えやすい一面も持ち合わせており、適切なトレーニングや生活環境の工夫が求められます。運動量も多いため、毎日の散歩や遊びでしっかりエネルギーを発散させてあげることが大切です。
また、以下のような点にも注意が必要です。
- 被毛のお手入れやトリミングに一定の時間がかかる
- 食欲旺盛なため、食事管理と健康チェックをこまめに行う
- 社会化期の経験によって性格が大きく左右される
このように、飼いやすさの中にも「手をかけるべきポイント」が多くありますが、それを楽しめる方にとっては非常に魅力的なパートナーとなるでしょう。
愛情とルールをバランスよく持ちながら、安心できる環境を整えることが、長く快適に暮らすための鍵となります。

うちの子も最初はトイレのしつけに苦労しましたが、根気強く続けたら覚えてくれました!