「カーテンの長さ、どれを選べばいいのか分からない」
そんなふうに悩んでいませんか？
カーテンは見た目の印象を左右するだけでなく、遮光・断熱・目隠しといった大切な役割も担っています。
そのため、丈の選び方を間違えると「裾が床に引きずってしまう」「隙間から光や視線が漏れる」といったトラブルが起こりやすくなります。
この記事では、窓の種類ごとに最適な丈の決め方や、正しい採寸方法をわかりやすく解説します。
腰高窓・掃き出し窓・出窓など、それぞれの特徴に応じたカーテン丈の目安や、失敗しないためのコツも詳しくご紹介しています。
また、レースカーテンやフロントレーススタイルといったカーテンの種類ごとの注意点にも触れているので、初めて選ぶ方でも安心して読み進められる内容です。
ぴったりのカーテンを選んで、快適で美しい窓まわりを手に入れましょう。
【記事のポイント】
- 窓の種類ごとの適切なカーテンの長さ
- カーテンレールを基準にした正しい採寸方法
- 丈の失敗を防ぐための調整や選び方のポイント
カーテンの長さの選び方
窓の種類に合わせた長さの基本
カーテンの長さを決める際は、まず窓の種類を確認することが重要です。なぜなら、窓のタイプによって適したカーテンの丈が異なるためです。
カーテンに適した長さは、次のように窓の種類ごとにおおよその基準があります。
- 腰高窓（腰窓）：窓枠の下から15〜20cm長めの丈
- 掃き出し窓：床につかないよう、床から1〜2cm短い丈
- 出窓：レールの取り付け位置によって異なるが、内側ならマイナス1〜2cm、外側ならプラス10〜15cmが目安
このように、窓の高さや用途に応じて、カーテンの丈を変えることで、見た目のバランスが良くなるだけでなく、冷気や視線の遮断といった実用面にも効果があります。
特に掃き出し窓は人の出入りがあるため、床に引きずらない長さが快適です。
一方で腰高窓では、少し長めにすることで見た目のバランスが良くなり、保温性も高まります。
また、最近の住宅では窓サイズのバリエーションが多く、従来の既製サイズでは合わないことも増えています。
そのため、必ず事前に窓の種類を確認し、必要に応じてオーダーカーテンも検討しましょう。
採寸はカーテンレールが基準
カーテンの正しいサイズを決めるためには、「カーテンレールを基準に採寸する」ことが大前提です。
窓の大きさや、以前使っていたカーテンのサイズを参考にしてしまう方もいますが、これは間違いの元です。
なぜなら、カーテンは窓ではなく、カーテンレールに吊るして使うものだからです。
実際、同じ窓のサイズでもレールの位置が高い・低いなどで必要なカーテンの丈は変わってきます。
採寸のポイントは以下の通りです。
- 幅：レールの固定ランナーから反対側の固定ランナーまでを測定
- 丈（高さ）：レールのランナー下から床、または窓枠下までを測定
また、レールには「機能レール」と「装飾レール」があり、装飾レールの場合はリングの端まで引き伸ばして測る必要があります。
さらに、採寸時にはメジャー、踏み台、メモ帳などを準備し、安全かつ正確に測ることも忘れてはいけません。
窓のサイズにぴったりのカーテンを選ぶためにも、測るべきは「窓」ではなく「カーテンレール」だと理解しておきましょう。
短すぎ・長すぎの失敗例と対策
カーテンのサイズ選びで最も多い失敗は「丈が短すぎる」「長すぎる」ことです。
どちらも見た目のバランスを崩すだけでなく、カーテン本来の機能性を損なう原因となります。
よくある失敗例としては以下のようなものがあります。
- 短すぎて下から冷気や光が入り込む
- 長すぎて裾が床を引きずり、汚れたり破れたりする
- レースカーテンがドレープカーテンより長く、はみ出して見える
このような事態を避けるために、以下の対策が有効です。
- 掃き出し窓の場合：床より2cm程度短く設定
- 腰高窓の場合：窓枠下から15〜20cm長めに設定
- レースカーテン：ドレープカーテンより1cm短くする
また、丈が少し合わなかった場合は「アジャスターフック」を使えば、最大で4cm程度の調整が可能です。
加えて、採寸に自信がない場合やサイズが合わない不安があるときは、既製品よりもオーダーカーテンを選ぶ方が失敗は少なく済みます。
サイズ選びを間違えると、カーテンとしての機能や快適性に大きく影響するため、しっかりと採寸と計算を行った上で選ぶようにしましょう。
窓タイプ別のカーテン丈の決め方
掃き出し窓は床ギリギリが基本
掃き出し窓に取り付けるカーテンの丈は、床につかないギリギリの長さが適しています。これは、裾が床に触れてしまうとカーテンの汚れや摩耗につながるためです。
掃き出し窓とは、床まで高さのある大きな窓で、バルコニーや庭への出入り口になっていることが多いタイプです。このような窓には人が出入りする動線があるため、カーテン丈が長すぎると足に引っかかったり、開け閉めがしづらくなったりするデメリットが発生します。
適した丈の目安は以下の通りです。
- ランナーの下から床までを採寸
- 採寸した長さから「1〜2cm短く」設定する
このようにすれば、カーテンの裾が床に擦れることなく、見た目もすっきりとした印象になります。
また、丈が足りなかった場合でも、アジャスターフックを活用することで多少の調整が可能です。反対に長すぎてしまうと、見た目のだらしなさだけでなく、衛生面や安全性の問題も起こりやすくなるので注意しましょう。
掃き出し窓のサイズは物件によって異なるため、既製品を選ぶ際も必ず採寸をしてから選ぶことが大切です。
腰高窓は窓枠より15cm程度長く
腰高窓に取り付けるカーテンの丈は、窓枠の下から約15cm程度長めにするのが一般的です。この余裕を持たせることで、見た目のバランスを整え、機能性も高めることができます。
腰高窓とは、床から腰の高さあたりに設置される窓のことで、下部に家具を置いたりすることもできるのが特徴です。
このタイプの窓では、丈が短すぎると以下のような問題が起こる可能性があります。
- 窓の下から冷気や日差しが入り込む
- 外からの視線が気になる
- カーテンの印象が中途半端になりがち
これを避けるためにも、以下の手順で採寸するのが理想的です。
- カーテンレールのランナー下から窓枠の下までを測る
- 測定値に「15〜20cm」を加える
この追加分によって、カーテンが窓枠全体を覆い、断熱性・遮光性が高まります。
なお、カーテンの見た目を重視する場合や、家具の配置を考慮する際は、丈の調整が必要になるケースもあります。室内全体のバランスを見ながら、最適な長さを選ぶようにしましょう。
出窓や小窓など特殊窓の測り方
出窓や小窓のように、一般的な窓と形状が異なる場合は、採寸方法やカーテンの長さにも工夫が必要です。形状が特殊であるため、既製品が合わないことも少なくありません。
出窓の場合、レールの位置や取り付け方法によってカーテン丈の決め方が変わります。採寸時のポイントは以下の通りです。
- レールが窓枠内にある場合：ランナー下から窓枠下までを測り、「マイナス1〜2cm」
- レールが窓枠の外側にある場合：ランナー下から窓枠下までを測り、「プラス10〜15cm」
小窓の場合も同様に、使用するカーテンのスタイルによって異なります。たとえば、カフェカーテンなどを使う場合は突っ張り棒を基準に採寸します。
- 横幅：ポールの長さ × 1.2〜2倍
- 丈：ポール上から目隠ししたい範囲までの長さ
このように、特殊な窓では一律の基準が通用しないため、用途や見せ方に合わせたカスタマイズが重要です。
また、ゆとりのある採寸を心がけることで、後からサイズが足りなかったという失敗を避けることができます。採寸時にはカーブや奥行きにも注意し、柔軟に対応できるよう準備しておくと安心です。
レースカーテンの丈の選び方のコツ
基本はドレープより1cm短く
レースカーテンを取り付ける際は、ドレープカーテン（厚地カーテン）よりも1cm短くするのが基本とされています。
これは、見た目の美しさを保ちつつ、機能性を損なわないための調整です。
通常、レースカーテンはドレープカーテンの内側に吊るされます。
このとき、レースの丈が長すぎると、ドレープの裾からはみ出してしまい、不格好に見えてしまうことがあります。
一方で、短くしすぎると床との隙間が広がり、遮像や遮熱などの機能が十分に発揮されなくなる可能性もあります。
こうしたバランスをとるため、多くの専門店では「1cm短く」というガイドラインを採用しています。
具体的な設定方法は以下の通りです。
- ドレープカーテンが床までの丈の場合：レースは「床から2cm上 – さらに1cm＝3cm上」で設定
- 腰高窓の場合も：ドレープの丈から1cm引いて設定
この1cmという差は微調整の範囲ではありますが、見た目や使い勝手において大きな違いを生むポイントです。
見た目にすっきりとした印象を与えるだけでなく、日差しのカットやプライバシー保護の面でも役立ちます。
適正なサイズに整えることで、レースカーテンの美しさと機能性を最大限に引き出すことができます。
フロントレースは同じか長めに調整
フロントレーススタイルでは、レースカーテンを室内側（前側）に取り付けるため、丈の調整方法が通常と異なります。
このスタイルはレースのデザインや透け感をより楽しむために選ばれることが多く、見た目のバランスが重要になります。
通常の吊り方では、レースをドレープより1cm短くするのが基本ですが、フロントレースに限ってはそのまま、あるいは1cm長めにすることが推奨されます。
その理由は以下の通りです。
- レースの裾からドレープが見えてしまうと不格好になる
- 前面に来るレースは見映えが第一のため、丈のずれが目立ちやすい
そのため、丈の設定の目安は以下の通りです。
- ドレープと同じ丈で統一する
- もしくは、ドレープより1cmだけ長くする
また、将来的にフロントレースをやめて通常の順序に戻す可能性がある場合は、両方のスタイルに対応できるよう、ドレープ・レースともに同じ丈で揃えておくと柔軟に対応できます。
見た目の調和を重視するスタイルであるからこそ、1cm単位での調整が見栄えを左右します。
フロントレースにする場合は、吊るし方に合わせて丈設定を調整することが、洗練された印象につながります。
レースのみ使用時は通常丈と同様
レースカーテンのみを使うスタイルの場合は、ドレープカーテンとの丈の差を意識する必要はありません。
このようなスタイルは、上層階で外からの視線が気にならない部屋や、明るさを重視した空間によく選ばれます。
カーテンが1枚で完結するため、丈の決め方は通常のカーテンと同じ考え方で問題ありません。
採寸・設定の目安は以下の通りです。
- 掃き出し窓の場合：カーテンレールのランナー下から床までを測り、そこから1〜2cm短くする
- 腰高窓の場合：ランナー下から窓枠下までを測り、15〜20cm長めにする
このとき、あまり短くしすぎると見た目が貧弱に見えてしまったり、隙間から光や視線が入りやすくなったりします。
また、レースカーテンのみの使用では、UVカットや遮像などの機能を重視して選ぶケースも多いため、丈が適正でないとこれらの効果が十分に発揮されないこともあります。
レース単体で使用する場合も、きちんと採寸して「通常のカーテンと同じ手順」で長さを決めることが大切です。
カーテンとしての見た目や役割をしっかり果たすには、たとえレースだけであっても、サイズの調整には気を配る必要があります。
まとめ
カーテンの長さを正しく選ぶためには、「窓の種類」と「カーテンレールの位置」を基準にした採寸が欠かせません。
窓のタイプによって適した丈が異なるため、以下の基準を押さえておくことが大切です。
- 腰高窓：窓枠の下から15〜20cm長め
- 掃き出し窓：床から1〜2cm短め
- 出窓：レールの位置によって調整（内側なら短め、外側なら長め）
採寸時は窓ではなく、カーテンレールを基準に幅と丈を測ります。
また、短すぎ・長すぎの失敗を防ぐには、アジャスターフックなどで微調整できるよう準備しておくと安心です。
レースカーテンについては、ドレープより1cm短くするのが基本ですが、フロントレーススタイルでは同じ長さか少し長めに調整するのが見栄えを整えるコツです。
レースのみを使用する場合は、ドレープと同じ基準で問題ありません。
このように、用途や窓に合わせた長さを選ぶことで、見た目だけでなく、快適さや機能性も向上します。
購入前には必ず正確な採寸を行い、必要に応じてオーダー対応も視野に入れましょう。